創業融資とCIC情報の関係を徹底解説!審査を突破するためのポイントと注意点
- 船橋創業融資相談オフィス
- 5月23日
- 読了時間: 14分

事業を始めるにあたって、「創業融資」を活用したいと考える方は多いでしょう。自己資金だけでは足りない部分を補い、スムーズなスタートを切るために有効な手段です。しかし、いざ申し込みを進めようとすると、審査において「CIC」や「信用情報」という言葉が出てきて、不安を感じる方も少なくありません。
「過去のローンやクレジットカードの利用履歴が影響するって本当?」
「CICにどんな情報が載っていて、それが創業融資にどう関係するの?」
こうした疑問を持ちながら、正しい知識がないまま手続きを進めてしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性もあります。
本記事では、創業融資の審査におけるCIC情報の重要性や確認方法、影響を与える要因について、わかりやすく解説します。さらに、CIC情報に不安がある場合でも融資の可能性を高める方法や、事前に取っておきたい対策についても詳しくご紹介します。
創業融資を確実に受けたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
創業融資の審査でCIC情報が見られる?
創業融資を申し込む際、多くの方が見落としがちなのが「信用情報のチェック」です。中でもCIC(株式会社シー・アイ・シー)は、日本で主要な指定信用情報機関のひとつであり、創業融資の審査においても重要な役割を果たしています。
CIC(信用情報機関)とは?
CICは、クレジットカード会社や消費者金融、信販会社などが加盟する信用情報機関です。ここには、個人が契約したローンやクレジットカードの利用履歴、返済状況、支払い遅延の有無などの情報が記録されています。たとえば、以下のような情報が記録対象です。
クレジットカードの発行日・利用残高
毎月の返済状況(延滞や未払いがあるか)
携帯電話の割賦契約やショッピングローンの履歴
債務整理や自己破産の履歴(一定期間内)
なぜ創業融資でCIC情報が見られるのか?
「ビジネスの資金調達なのに、なぜ個人の信用情報が関係するの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。しかし、日本政策金融公庫や一部の金融機関では、代表者の信用情報を個人の“返済能力”や“信用性”の判断材料として利用しています。
創業間もない事業には、まだ売上実績がなく、事業の将来性だけで審査するのが難しいため、代表者個人の信用力が大きな判断基準となります。つまり、過去に延滞や未払いがあると、「返済リスクが高い」と判断され、融資審査に悪影響を与える可能性があるのです。
信用情報が良好であることのメリット
融資審査の通過率が高まる
より好条件(低金利・長期返済)の提案を受けやすい
今後の資金調達にもプラス評価される可能性がある
反対に、信用情報に傷があると、それだけで審査に落ちてしまうケースも少なくありません。だからこそ、創業融資の準備段階でCIC情報を確認することは、非常に重要なステップなのです。
CIC情報の確認方法と活用法
創業融資の審査で不利にならないためには、事前に自分のCIC情報を確認し、内容を正しく把握しておくことが重要です。信用情報に問題があるかどうかを自分で確認しておくことで、リスクを回避し、万全の準備で審査に臨むことができます。
自分のCIC情報を確認する手順
CIC情報は、個人でも簡単に確認できます。以下の3つの方法があります。
インターネット開示(スマートフォンまたはパソコン)
最も手軽な方法で、本人確認書類をアップロードすれば、即日で情報を確認できます。手数料は1,000円(税込・クレジットカード決済)。
郵送開示
申請書と本人確認書類のコピー、定額小為替(1,000円分)を郵送して取り寄せる方法です。開示までに1週間程度かかります。
窓口開示(CIC本社または支店)
事前予約制で、身分証を持参して直接窓口で確認できます。即日開示されるのが特徴です。
どの方法でも確認できる情報は同じで、契約内容・返済履歴・延滞状況・異動情報(事故情報)などが記載されています。
開示された信用情報の見方とチェックポイント
開示報告書には専門用語が多いため、初めて見ると戸惑うかもしれません。以下の点に注目しましょう。
「入金状況」に「$」が並んでいれば正常に返済されている証拠
「A(未入金)」や「P(一部入金)」が多いと、返済に問題があった可能性
「異動」の記載がある場合、長期延滞や債務整理の履歴がある
このような情報を正確に読み取ることで、現在の信用状態が創業融資にとってどの程度のリスクとなるかを把握できます。
不備や誤りがあった場合の対処法
CIC情報に間違いがあった場合は、CICや契約先の金融機関に「訂正の申し出」を行うことができます。情報提供元が誤って登録していた場合など、正しい情報に修正されれば融資審査に悪影響を与える心配は減ります。
訂正には、証拠となる資料(契約書や領収書など)が必要になるケースあり
訂正申請は無料で可能。CICの専用フォームや郵送で受け付け
いずれにしても、誤情報が放置されたままだと、融資審査に不利な印象を与える可能性が高いため、早めの確認と対応が肝心です。
創業融資審査で重視されるポイント
CICの信用情報は、創業融資の審査において確かに重要な判断材料のひとつですが、それだけですべてが決まるわけではありません。金融機関は、申請者のビジネスに対する本気度や将来性、資金計画の現実性も総合的に評価します。ここでは、実際に審査で重視される主なポイントを見ていきましょう。
事業計画書・経営方針との整合性
創業融資の申請には、事業計画書の提出がほぼ必須です。CICの信用情報が良好でも、事業計画書の内容が曖昧・非現実的であれば、融資は難しくなります。
金融機関がチェックしているのは次のような点です。
事業の目的やビジョンが明確であるか
商品やサービスの競争優位性があるか
収支計画が現実的かつ数字に裏付けがあるか
資金使途が具体的かつ妥当であるか
特に重要なのは、売上予測と支出計画の整合性です。「このビジネスなら返済できそうだ」と思ってもらえる内容でなければ、融資の可否に影響します。
代表者の資金計画と自己資金の有無
もう一つ重視されるのが、代表者自身がどれだけ資金を用意しているか=自己資金の額です。たとえば、希望融資額が500万円であれば、100万円〜150万円程度の自己資金があることが望ましいとされています。
これは、金融機関側から見ると「自分の資金もリスクにさらしている=本気で事業に取り組む姿勢がある」と評価されるからです。反対に、自己資金がゼロだったり、直前に借入で用意した自己資金だった場合は、融資の評価が下がることもあります。
また、資金計画についても、「返済に無理がないか」「融資資金の使い道が適切か」といった点が厳しく見られます。
このように、創業融資の審査は「CICの信用情報」+「事業計画書の完成度」+「資金面の現実性」という複合的な評価で行われます。どれか一つだけが優れていても、他が疎かであれば、審査に通過することは難しいのです。
創業融資を受ける前に知っておくべき注意点
創業融資は、新たなビジネスを軌道に乗せるための有効な手段ですが、何の準備もなく申請すれば必ず通るというものではありません。とくに、信用情報に不安がある場合や、自己資金が不十分な場合など、いくつかの落とし穴が存在します。融資申し込みの前に確認すべき注意点を解説します。
返済遅延・ブラック情報が与える影響
過去にクレジットカードやローンの返済遅延があった場合、その情報はCICに一定期間記録され、融資審査においてマイナス材料となる可能性があります。具体的には、以下のような情報が「事故情報(異動情報)」として扱われます。
61日以上の延滞または3か月以上の返済遅延
債務整理(任意整理・個人再生・自己破産など)
保証会社による代位弁済
これらの情報は通常、完済や手続き完了後も5年程度はCICに記録され続けます。その期間中は、創業融資の審査で不利になることがほとんどです。
とはいえ、信用情報にキズがあっても融資が完全に不可能というわけではありません。事業計画が堅実であったり、十分な自己資金がある場合には、審査を通過できるケースもあります。いずれにせよ、事前に自分の信用情報を把握しておくことが重要です。
他の信用情報機関との違いにも注意
日本にはCICのほかにも以下のような信用情報機関が存在します。
JICC(日本信用情報機構):主に消費者金融・信販会社の情報
全国銀行個人信用情報センター(KSC):主に銀行系金融機関の情報
創業融資を扱う金融機関がどの情報機関を参照するかはケースバイケースです。たとえば、日本政策金融公庫はKSCを参照することがあるとされており、CICだけ確認していても不十分な場合もあります。
そのため、可能であれば複数の信用情報機関に開示請求を行い、情報の整合性をチェックするのが理想的です。
このようなリスクや注意点を事前に把握し、適切な対策を講じておくことが、創業融資の成功につながります。
創業融資獲得に向けたCIC情報の改善策
「過去に延滞をした記憶がある」「信用情報に不安がある」といった方でも、適切な対策を講じれば、創業融資の審査通過を目指すことは十分可能です。ここでは、CIC情報を少しでも良い状態に整えるための実践的な改善策をご紹介します。
延滞を解消し、信用実績を積む
最優先すべきは、現在進行中の延滞がある場合には早急に解消することです。支払いの遅れがある状態では、どんなに事業計画が優れていても審査通過は難しくなります。
以下のような行動が有効です。
滞納しているクレジットカードやローンをすぐに返済する
一括返済が難しい場合は、契約先に相談し分割払いや和解案を検討する
今後の遅延を防ぐため、支払い日をスケジュールに組み込む
そして、信用情報が改善され始めた後は、「クレジットヒストリー(返済実績)」を地道に積み上げることが重要です。たとえば、少額のクレジットカードを利用し、毎月遅れなく返済することを繰り返すことで、信用の回復につながります。
一時的な借り換えやリスケジュールの検討
どうしても返済が困難な場合、現在のローンや借入を整理し直すことも一つの手段です。たとえば、返済条件を変更する「リスケジュール」や、複数の借入を一本化する「おまとめローン」を活用する方法があります。
ただし、次の点には注意が必要です。
リスケジュールや条件変更の履歴もCICに記録されるため、情報としてはネガティブに見られる可能性がある
あくまで一時的な対策であり、最終的には安定した返済が求められる
これらの手段は、「返済意思があり、計画的に整理している」ことを示す材料にもなり得ます。特に創業前で収入が安定していない段階では、生活費や固定費の見直しと並行して慎重に対応することが求められます。
信用情報の改善には時間がかかる場合もありますが、「何もせずに諦める」のではなく、「できることから始めていく」姿勢が大切です。
創業融資のメリット・デメリットを理解しよう
創業融資は、これから事業を始める方にとって非常に心強い制度です。しかし、メリットばかりに目を向けるのではなく、リスクや制約といったデメリットも正しく理解したうえで活用することが大切です。ここでは、創業融資を検討するうえで押さえておきたい利点と注意点を整理します。
創業融資のメリット
初期資金を補える
創業時には、店舗の賃料や設備投資、広告費など多額の出費が発生します。創業融資を活用することで、手元資金が少なくても事業をスタートできるのが最大のメリットです。
低金利・長期返済が可能な制度が多い
特に日本政策金融公庫などの公的金融機関の融資では、金利が1~2%台と比較的低く、返済期間も5年~10年と長めに設定されているケースが多く見られます。
事業としての信用力が高まる
創業時に金融機関から融資を受けることで、対外的な信用力が向上する場合もあります。仕入先や取引先から「金融機関の審査に通った事業」と見なされ、信頼を得やすくなることがあります。
創業融資のデメリット
返済が始まると資金繰りにプレッシャーがかかる
創業期は売上が安定せず、想定よりも資金繰りが厳しくなることがあります。毎月の元利返済は固定費として確実に発生するため、経営に重くのしかかるリスクも。
個人保証や担保が求められる場合がある
金融機関によっては、代表者個人の保証や不動産担保が必要になるケースもあるため、個人の信用リスクが拡大する可能性があります。
信用情報に問題があると審査が通りにくい
ここまで解説してきたように、CIC等の信用情報に延滞や異動の記録があると、審査に通過するのが難しくなるのも大きなハードルです。
このように、創業融資は大きなチャンスをもたらす反面、しっかりと準備しなければ返済の重荷となってしまうこともあるという点を理解しておく必要があります。
よくある質問
ここでは、創業融資とCIC情報に関して寄せられることの多い質問にお答えします。実際に申請を検討している方が不安に感じやすいポイントを事前に理解しておくことで、よりスムーズに準備を進められるはずです。
Q1. CIC情報に不安がある場合、創業融資を申し込むべきでしょうか?
A. 一概に「申し込むべきでない」とは言えません。信用情報に延滞歴や異動情報があっても、その内容・経過年数・他の申請要素(自己資金・事業計画など)とのバランスによっては審査に通る可能性があります。
ただし、事前にCIC情報を開示してリスクを把握することが大前提です。重大なマイナス情報があった場合は、まずはその改善や対策を行ってから申請するのが望ましいでしょう。
また、信用情報に不安がある方こそ、専門家に事前相談することで、現実的な対策や申請タイミングの助言を得られる可能性があります。
Q2. 過去にクレジットカードの支払いを滞納したことがあります。何年経てば記録は消えますか?
A. 一般的には5年間で記録が削除されるケースが多いです。たとえば、61日以上の延滞や債務整理を行った場合、その情報は完済または手続き完了からおおよそ5年間はCICに記録が残るとされています。
ただし、情報が正確に更新・削除されていないケースもあるため、自分で確認することが重要です。CICで情報を開示し、削除されていない情報があれば訂正依頼も可能です。
Q3. 自己資金と信用情報、どちらがより重視されますか?
A. 両方とも非常に重要です。片方だけ良くても、審査通過は難しい場合があります。創業融資は、返済能力の裏付けとして以下の3つを総合的に評価されます。
信用情報(CICなど)
自己資金の額と出所
実現可能な事業計画
つまり、信用情報が良好でも、自己資金がまったくなければ「本気度が低い」と見られますし、逆に自己資金が豊富でも信用情報に延滞や事故情報があれば慎重に扱われます。
どちらか一方ではなく、バランスの取れた準備が重要です。
まとめ(結論)
創業融資の審査においては、事業計画の内容や自己資金の有無と同様に、CICなどの信用情報も重要な判断材料となります。特に、創業初期は事業の実績がないため、代表者個人の信用力がより強く審査に影響を与えるのが現実です。
これまで解説してきたように、CICに記録されている内容は以下の点で審査に影響します。
過去の延滞や債務整理があるとマイナス評価につながる
信用情報は自分で開示・確認が可能で、誤情報は訂正できる
地道な返済実績や情報の改善によって信用力を回復できる
一方で、信用情報が完璧でも事業計画が不十分だったり、自己資金がないと融資が難航する可能性もあります。つまり、創業融資の審査は「信用情報」「資金力」「計画性」のバランスが鍵となるのです。
大切なのは、自分の状況を正しく理解し、改善できる部分にはしっかり対策を講じたうえで申請に臨むことです。そして、わからない点や不安な点がある場合には、融資の専門家に相談することが成功への近道となります。
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